【3日目 2024.5.25】
朝からフードファイター。宿の朝食は早く、5時半スタートで8時には食べ終わらないといけない。
宿で荷物を預かってもらい、開館時間に合わせて「東日本大震災・原子力災害伝承館」へ。
語り部の話を聞くことができた。実際に経験した人から直接話を聞けるのは貴重で、とても重みがある。(一人で40分間ノンストップで語り続けるおじさんもすごかった)
映像やパネルもたくさんあり、3.11の日に何が起きたのか、地震、津波、原子力、除染、復興に向けて、などの展示が盛りだくさん。除染がこんなにも地道で手間のかかる大変な作業だとは知らず、とても勉強になった。
「原子力 明るい未来のエネルギー」まさか数十年後、こんな大事故が起こる事になるなんて大部分の人は想像してなかっただろう、なんとも皮肉な看板。
2時間程見学し、3日目の出発だ。
まずは双葉駅へ向かいがてら、電車の時間まであたりを散策。
トレイルのルートを見ると、双葉〜大野間は徒歩ではなく電車となっていて、最初はなぜだかわからなかったが、立入禁止区域だから歩けないのかと、ようやく気が付いた。
帰還困難区域のバリケード。この向こうは福島第一原子力発電所。13年たった今でもこんなにも立入禁止区域があるとは、実際ここに来るまで知らなかった。
車は通れるようになっても、歩行者や自転車は不可な道もあったりする。
シャッターが曲がったままの消防団屯所。
時が止まってしまったかのような建物たち。
そんな中にも、町を活気づけようとアートがたくさんあった。
双葉駅は旧駅舎と現駅舎が隣接している。旧駅舎には地震発生時刻で止まった時計。(電車乗り遅れないように注意)
双葉〜大野は一駅だけ。もう一駅先の、夜ノ森駅まで行っちゃおうかなと、ほんの一瞬思ったが、いやいや歩くために福島に来たのだと自分に言い聞かせ、予定通り大野駅で降りる。車内にはまあまあ乗客がいたが、ここで降りたのは私一人だけだった。
駅を出る。誰もいない。車はたまーに通るが、とにかく人がいない。
それもそうか。ここ大熊町の中心エリアでは2022年6月に避難指示がやっと解除され(今もなお立入禁止区域もあるが)、11年ぶりに住めるようになったようだ。
「もう大丈夫!住めるよ!」と言われても、あれだけの事故があれば、そう簡単に帰れるものでもないだろう。スーパーも学校もないし。県外の部外者がどうこう言える話ではないが。
住宅街だが、家中ツタに覆われていたり、窓ガラスが割れていたり、瓦がバキバキだったり、除染廃棄物の入った黒い袋が置かれていたり。中には綺麗な家もあるが人がいる気配は全くなく、なんだかとても寂しい雰囲気だった。
双葉でもよく見かけたが、空間放射線量を測定する線量計が至る所にあった。
夜の森(ヨノモリと読む地名)へ向けひたすら歩く。夜の森に着いて駅のベンチで休んでいると、おじいさんに「昔ここに住んでて久しぶりに来てみたけど、駅前で車中泊できるかなー?」と聞かれた。力になれず申し訳ないが、初めて来た私にわかるはずがない。その車を見ると大宮ナンバーだった。
夜の森の駅前。
このあたりも2023年4月にやっと避難指示が解除された場所である。
人がいなくなり変わり果てた町、純粋に懐かしむ事は難しいだろうな。いや、10年以上ぶりに帰ってこれたらやっぱり嬉しいかな。
ここは桜が名所の町らしい。桜並木、桜のトンネルとても美しいんだろうな〜
ルートの途中、とみおかアーカイブミュージアムにも寄ってみた。ここも震災、原発事故のことに関しての展示がされている。研修で来ている団体もいた。
そこから少し歩き、今日の宿、というよりホテルにチェックイン。
大浴場もあり、炭酸泉もあって癒された〜
今日も食べ放題なので夜も翌朝もフードファイター。いっぱい食べないと歩けない。
📍ホテル蓬人館 2食付き4558円(破格!)
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