【1日目 2023.6.6】
今日からサンティアゴ巡礼の旅に出発だ。
通称カミーノ。スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路である。キリストの弟子の一人、聖ヤコブの遺骨が見つかった場所で、キリスト教の聖地の一つである。
そもそもわたしがカミーノを知ったきっかけは、初めて就職した旅行会社の先輩が、スペインの巡礼路を歩くと言っていたのがきっかけ。当時は、世界にはそんな歩き旅があるのか〜ぐらいにしか思っていなかったが、いつからか、自分も歩いてみたいと思うようになった。いざルートを調べてみるといっぱいあって驚いた。大道はフランス人の道のようだが、ポルトに行きたかったというのと、海沿いを歩くルートが魅力的だと思い、ポルトガル海岸ルートに決定。
このルートは2016年に認められたばかりということもあってかネット情報が全然なかったので、ちょっとでも誰かの参考になれば、役に立てれば幸いです。
ルートを決めたら「Buen Camino de Santiago」のアプリで地図をダウンロードし、街やアルベルゲ（巡礼宿）の位置をチェックする。歩く距離は1日平均20kmを目安に、おおまかな予定をたてる。ポルトからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでは約280kmなので、うまくいけば14日間でゴールできるだろう。
ちなみになぜ歩くのか。宗教的な理由はなく、ただただ歩いてみたい、歩いてしか見れない景色を見てみたいというのが理由。
前置きが長くなったが、ぼちぼち歩きだしましょう！リベイラ広場からスタートする。
前日に教会で手に入れたクレデンシャル（巡礼手帳）この巡礼手帳に、教会やアルベルゲなどでスタンプを押してもらうのだ。
ポルトの街の真ん中を歩く公式ルートではなく、ドウロ川沿いをひたすら歩いていく。
しばらくすると大西洋にでた。
巡礼者がちらほらいる。みんなバックパックに巡礼者のシンボルであるホタテをぶら下げている。
「ブエンカミーノ！」（巡礼者同士の挨拶）と声をかけてもらい、「ブエンカミーノ！」と返す。そういえばネパールで山登りをしたときは、出会う人と「ナマステ～」を言い合っていたなあ、道に迷って崖に出たときは本気で死ぬかと思ったよなあ、と懐かしむ。
3時間ほど歩いたところでようやくあった矢印。
モホンといわれているカミーノの標識で、サンティアゴへの進行方向を指してくれている。
途中あったインフォーメーションセンターで、MAPと缶バッジをもらう。
後半は歩きやすいボードウォーク。
黙々と歩いていると、ひたすら続くこの板の道が人生のように思えてきた。敷かれたレールの上を歩く、たまにレールから外れて景色を見たりベンチに座って海を眺めたり。
で、またレールに戻る。なんかすごくレールの上を歩かされている感がある。敷かれたレールの上を歩くだけの人生なんてつまらん！普通の人生は嫌だね！と思い、仕事を辞めて一人で旅に出たわけだが、なんかこう、ひたすら板の道を歩いていると、若干モヤモヤしてくる。
ポルトの宿を8時過ぎに出発して、予定していたアルベルゲに15時過ぎに到着。
ちなみに公営のアルベルゲは予約制ではなく早い者順。このアルベルゲは寄付制だが一人10ユーロと決まっているようだ。
使い捨ての不織布のシーツをもらい、女性用ドミトリーに案内される。ベッドはたくさん空いているのに「あなた上段ね」と言われる。下段がいいと言うと「なんで？あなた若いのに！」と言われ、まわりを見渡してみると8割は年配だったので何も言い返せなかった。
ここは毛布だけあったが基本布団はない。わたしが歩いた6月は寝袋は不要、インナーシーツだけで十分だった。(なかには寝袋使っている人もいたのでそこはお好みで)
初日早々、後半から足の裏が痛くて痛くて、歩くのが辛かった。歩く前は正直、山登りではないし、ただの街歩きでしょ、旅中は毎日平均10kmは歩いてるし大丈夫でしょと思っていたが舐めていた。
あと肩も痛い。不要な荷物は事前にサンティアゴに送ったとはいえ、それでも今背負っているバックパックは多分11kgはある。水と食料をいれたら13kgはありそうだ。肩をかばうと腰が痛くなる。肩と腰、交互に犠牲にしながら歩いた。
初日は、大好きなビールを買いに行く元気もなく、持っていたスープパスタを湯がいて食べて寝た。
ちなみに、ポルトガルの公営アルベルゲはキッチン、調理器具、食器あり。スペインの公営アルベルゲはキッチンはあるものの、食器や調理器具はなくコンロのみの所ばかりだった。公営アルベルゲは巡礼者限定なのでクレデンシャル必須！
📍S.Tiago de Labruge Pilgrims Hostel泊
🚶♀️➡️1日目 Porto〜Labruge 約21km
サンティアゴ巡礼 カミーノ ポルトガルの道 海岸ルート
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